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田中研究員のレポート④(ペルー)


主体的・持続的な活動を続けてもらうためには



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前回は,ペルーのイキトスで大学生向けの環境教育講座をスタートしたところまでを紹介しました.


講座は「体験を通して気づく事」を目的に作成しました.


2年間のJICAの協力隊活動がおわって僕がいなくなったあとにも,大学生達が主体的に,持続的に活動を続けていける状態にしたかったからです.


講座は「座って聞く」学びではなく,大学生達が積極的に参加できる「知る・気づく・考える・アクションを起こす」という組み合わせのワークショップにしました.


このようなワークショップを週に1回,6ヶ月間行いました.


その後,大学生たちが体験したワークショップを,地元の小中高校の生徒たちに紹介してもらいました.



■小中高校向けのプログラムの内容


●「場」をデザインする

(すべての参加者が主体的に参加出来る空間や雰囲気づくり)


●自分達の住む場所の自然を知る


●自分達の住む場所で起きている問題を知る


●問題に対して出来ることを考える



僕がつくったプログラムの大枠を元に,大学生たち自身が,小中高校の生徒たちの学習レベルに合わせて独自のプログラムを作り上げて行きました.


1)生徒たちを対象に1時間半のワークショップを実施し


2)実施した内容の振り返りを行う.


この流れを繰り返す中で,大学生達に変化が見えてきました.



■Before


・言葉では「ごみを捨てちゃだめ」というが、ワークショップ終了後に教室が汚れたまま帰る。言動の不一致。


・知識を披露するだけの一方的なワークショップを実施


・実施したらやりっ放し。振りかえりはせず


■After


・自分達の行動を省みるようになった


・子ども達の反応を見ながらインタラクティブな対応をするようになった


・ワークショップをしたら振り返りを実施するようになった



そして、僕が日本へ帰国する3ヶ月前に,大学生たち自身が目的・課題設定をして,環境教育プログラムを作成する研修を3日間行いました.


僕がいなくなっても,そこに住む人が自発的に,持続的に,環境や時代の変化に合わせながら行動していけるようになることが大切です.


1日8時間 × 3日間の研修を実施します.


今回は,知り合いの日系ペルー人(日本語・スペイン語両方話せる)で環境教育の専門家にも協力してもらい,具体的な研修内容を練りました.


そして,計25名の大学生に参加してもらいました.


3日間の研修は,座学・ワークショップ・グループワークを行いました.


そして以下の3点を身につけてもらいました.


・課題設定の方法


・チームでのインタラクティブな環境教育の創り方


・それを実践する際の姿勢



2年間で具体的に「これが残せた」と明確に言えるものはありません.


しかし僕と関わった学生達の誰かが,未来に向けて何かを始めてくれたらうれしいと思っています.


これが僕のイキトスでの活動の集大成です.


最後まで読んでいただきありがとうございました.



最後の研修終了後に学生と

 


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