2022年4月1日エイプリルフール,カメルーンのサナガ川で大きな問題となっている外来種の浮草を、野生のアフリカマナティーが食べている現場が捕らえられました。
南米原産の浮草Salvinia molesta(サルビニア)は、驚異的な繁殖力で増殖しています。
サナガ川沿いのオッサ湖周辺は、すでに90%近くがサルビニアによって埋め尽くされてしまいました。
「湖を埋め尽くすサルビニア」
人力でサルビニアを駆除しても、わずかに残った根っこから再び増殖してしまいます。
そこで、アフリカ海生哺乳類保護団体は、少しでも駆除をすすめるために、駆除したサルビニアを使ったエコ木炭の製造をすすめています。
地域の漁師らの協力を得てエコ木炭を製造して街に販売することで、漁場を失った漁師の生計をサポートする計画です。
さらに、カメルーンおよびアメリカの研究機関と連携して、昆虫を使ったサルビニアの駆除も進めています。
これは、同様のサルビニア問題が生じたアフリカの他地域で成功した方法です。
しかし、繁殖力の強いサルビニアの前では、こうした駆除計画がなかなか進みません。
「新たに導入したドローンで大発見です」
カメルーンのサナガ川沿いにあるオッサ湖には、たくさんのアフリカマナティーが生息しています。マナティーは海牛類マナティー科に分類される、草食性の水生ほ乳類です。
アフリカ海生哺乳類保護団体が、水中ドローンを使ったアフリカマナティー調査でサルビニアを食べる様子を初めて確認しました。
、日本人のマナティー研究者である菊池博士は、水中録音装置を使って、アフリカマナティーがエサを食べるときの音を記録し、調査を行うとのことでした。
「これを湖に沈めて、調査をつづけます」
今後は、マナティーによるサルビニア駆除が進むと期待されています。
しかし、サルビニアが増殖していく数年間、なぜマナティーたちはこれを食べようとしなかったのか不明です。もしかしたら、食べられるかどうか、様子見をしていたのかもしれません。
外来種問題は人間が引き起こした問題です。
地域に暮らす野生動物の力で解決するのではなく、最初からこうした問題を起こさないように、外来種に関する知識や情報を得ていかなくてはいけません。
絶滅の危機に瀕するマナティー頼みの問題解決、こんなことでいいのでしょうか。
以上、エイプリルフールのマナティー速報をお届けしました
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