\01.そもそもマナティーとは?/
ジュゴン科
マナティー科
マナティーは海牛目に分類されていて、ジュゴンの仲間です。 体長3m・体重300kg以上にもなる大きな水生ほ乳類です。 あたたかい水域に暮らしていて、ジュゴンは海に暮らしていますが、マナティーは海にも川にも暮らしています。 マナティーは3種類に分類されていて、アマゾンマナティー、アフリカマナティー、ウェストインディアンマナティーがいます。
マナティーってとても大きいんだね!
いったい何を食べて大きくなるんだろう?
マナティーのごはん
マナティーは川の水面に浮いている浮草などを、
ジュゴンは水底に生える海草を食べます。
肉や魚は食べないベジタリアンで、
世界で唯一の草食性の水生ほ乳類です。
\おいしそうだなぁ〜!/
マナティーがなにを食べているか
わかったかな?
食べるものもだいたい同じで、
見た目も似ているマナティーと
ジュゴンのちがいを見てみよう!
マナティー
ジュゴン
その1
頭
鼻から口までの角度が少し上向きで、浮き草などを食べやすい形をしているので、おでこから鼻にかけて丸い顔に見えます。
鼻から口までの角度が下向きで、水底に生える海草を食べやすい形 なので、鼻がすこし伸びたような顔に見えます。
その2
胸ビレ
ひじがあるので、胸ビレをよく動かせます。
ごはんになる植物をつかんだり、水底をはうようにして移動をします。
ひじがないので、動かせる範囲がマナティー よりもせまいです。
その3
尾ビレ
ボートのオールのような丸い形で、小回りのきいた動きに向いています。
切れ込みの入った三日月型をしていて、早く泳ぐのに向いています。
マナティーとジュゴンのちがい
02.マナティーのすんでいるところ
マナティーとジュゴンはいずれもあたたかい地域に生息しています。
地図を見るとおり、ジュゴンはアフリカから東南アジアの海に住んでおり、 完全な海水適応種です。
海は流れがはやいので、はやく泳げる三日月型の尾ビレが環境に適しています。
一方で、マナティーは海から川まで広い地域に分布しているのがわかります。
川はせまいところもあるので、小回りのきく丸い尾ビレになっています。
03.マナティーの数がへっている
マナティーとジュゴンのちがいや、住んでいるところはわかったかな?
マナティーについてたくさん知れたと思うけど、もっと大切なことをまなちゃんに知ってもらいたいんだ…。
実は、マナティーの数がとても減ってしまっているんだ。
本当だ!
むかしはたくさんいたのに、 今はこんなに少ないんだ…。
どうしてこんなに数が減ってしまったの? マナティーたちに何があったのか教えて!
たべられている
地域によっては、昔からマナティーをたいせつなお肉として食べていましたが、マナティーが保護されているいまも、食べるための密漁がつづいています。
この問題が起きているマナティー
アマゾンマナティー
アフリカマナティー
ウェストインディアンマナティー
魚をとるためのあみが問題に
魚をとるためのあみにマナティーがからまって死んでしまうことがあります。
この問題が起きているマナティー
アフリカマナティー
ウェストインディアンマナティー
くらしているところが変化している
マナティー のくらしている川や海がよごれてしまったり、開発されて住むところがなくなってしまったりしています。
この問題が起きているマナティー
アマゾンマナティー
アフリカマナティー
ウェストインディアンマナティー
マナティーはいま…
フロリダマナティー はとってもフレンドリーで一緒に泳ぐこともできるマナティーだけど、レジャーボートとの衝突事故がたくさん起きているんだ…。
それぞれのマナティーでさまざまな問題が起きているんだね…。
マナティーをまもるためになにができるんだろう?
マナティーをまもるために
野生復帰
けがをしたマナティーや、お母さんを失った赤ちゃんマナティーがたくさん保護されています。そうしたマナティーたちが元気になるまでお世話をして、また自然にもどす「野生復帰(やせいふっき)」が行われています。
環境教育
マナティーを守るために、マナティー のことを正しく知るための環境教育が行われています。環境教育は、その地域にあった教育を長く続けることが大たいせつです。 たとえば、アマゾン地域では、マナティーを密漁していた漁師さんが先生となって、マナティー の保護のたいせつさを伝えています。 アフリカ地域では、マナティーを混獲しない新しい漁法を伝えるために、漁師さん向けの環境教育を行っています。
つたえる
環境や生きもの、マナティーについて学んだことを、いろんなひとに伝えましょう。環境をまもって、他の生きものたちと一緒に生きていくことをみんなで考えることがたいせつです。